担々麺の作り方②
【プロ直伝】担々麺の基本の作り方・レシピ
ラーメンのルーツとも言える中国のスープを分類する。この中国からの食文化は広く世界中に大きな影響を与えているが、とりわけアジア各国の麵料理は、日本のラーメンをはじめ大きな影響を受けているといえよう。
①濃度による湯の分類をする。
「上湯」「清湯」「白湯」と出来上がっていくスープの濃度で分類されている。上湯は基本の一番スープ。副材のうま味を引き立てる調味料的な役割を担うようなスープでもある。清湯は鶏肉や豚肉を使った澄んだスープ。白湯は鶏、鶏の脚、豚肉、豚骨などで作った白濁したスープ。
②素材による湯の分類をする。
動物スープ(ホン湯)
- 清湯(チンタン):鶏肉や豚肉などで作ったスープ
- 鶏湯(ジータン):鶏肉や鶏ガラで作ったスープ
- 毛湯(マオタン):豚肉や豚骨、鶏ガラで作ったスープ
- 白湯(パイタン):毛湯の材料に豚の脂身や豚足、鶏の脚などを加えて作ったスープ
- 肉湯(ロウタン):豚肉、豚骨で使ったスープ
- 干貝湯(ガンベイタン):貝柱で作ったスープ
植物スープ(素湯スータン)
- 香菇湯(シャングウタン):干し椎茸を使ったスープ
- 豆芽湯(ドウヤータン):豆もやしを使ったスープ
- 蔬菜湯(シューツァイタン):野菜2~3種を使ったスープ
③清濁による湯の分類をする。
- 清湯(チンタン):肉のたんぱく質を使って澄ませたスープ
- 白湯(パイタン):毛湯の材料に豚の脂身や豚足、鶏の脚などを加えて作ったスープ
④質による湯の分類をする。
- 上湯(シャンタン):基本の一番スープ
- 頂湯(ディンタン):高湯ともいう上等なスープ。上湯をベースに材料を加えて作る
- 二湯(アールタン):二番スープ。残った材料に水を加えて作る。
基本ベース
■ベース:鶏+魚介
■タイプ:醤油
材料
- 水…10リットル
- 鶏ガラ…2.5㎏
- もみじ…1.5㎏
- 魚介出汁…7リットル
・水…8リットル
・煮干し…800g
・鰹節…160g
・出汁昆布…80g
・干し椎茸…40g
完成量…17リットル
作り方
- 3時間ほど鶏ガラを炊き、10時間以上水に浸けた魚介出汁を加えて、1~2時間炊く。
コツ・ポイント
担々麵は、1841年頃に中国・四川省の成都で生まれ、売り歩かれたと言われる。担々は天秤棒を意味し、「担子(タンズ)」と呼ばれる天秤棒に道具をぶら下げ担いで売り歩いた麵料理という由来である。天秤棒の片側には七輪と鍋を、もう一方には麺や調味料、食器、洗い桶などを吊るして、担いで売り歩いた。鍋は中心に区切りがあり、片方には具材を、片方には具材を、片方には麺を温める湯を入れるようにしていた。汁なし担々麵を温かく、辛い麺を出したのがうけて流行ったという。丼も小さく、小腹が空いたときのおやつ的な感覚で食べられていたらしい。日本では、四川省出身の料理人・陳健民さんが本場の担々麺を改良したものを紹介することで広まった。
推奨の組み合わせ
■麺:細麺
■タレ:醤油ダレ44、芝麻醤(具材ソース84)
■香味油:ラー油4
■トッピング:肉味噌2、刻みネギ、松の実など