かえしで作る「ラーメン醤油ダレ」の作り方①
【プロ直伝】かえしを使ったラーメン醤油ダレの基本の作り方・レシピ
醤油ダレはすべてのラーメンの基本となるタレと言えます。元々塩ダレが基本であった中国のラーメンに、蕎麦の醤油かえしを入れて調味し始めたことから、中華そばという名前に至ったと言われています。まさに醤油こそが今日の日本のラーメンを確立させた立役者とも言える存在ですね。
醤油タレには大きく分けて以下の4つの作り方が存在します。
- タレを主体にした味:タレの味が主軸となるラーメンになる。
- スープを主体にした味:タレや塩分調整や、醤油・味噌・副材の香りを補う味作りとなる。
- 塩分の高い味:スープとの比率が低く、タレは少量でも味が強く出る。少量のタレの増減でも味に変化が大きい。
- 塩分の低い味:スープとの比率が高く、タレの量が多い。多少のぶれでも味の変化は少ない。
以上の基本4項目に、チャーシューのタレを使った作り方、乾物や出汁を加えて作る作り方、スープを加えて作る作り方など、93個の醤油ダレレシピを解説していきます。
この章では蕎麦などで使われる和風の「かえし」を使ったラーメン用の醤油ダレの作り方を解説します。
材料
- 水…120mℓ
- 日本酒…40mℓ
- 味醂…40mℓ
- 鰹節…30g
- 出汁昆布…10g
- 干し椎茸…2g
- 干し海老…2g
- 干し貝柱…2g
- 醤油…500mℓ
- 洗双糖(せんそうとう)…8g
作り方
- 乾物を水、日本酒、味醂に10時間以上つけておく。
- 醤油、洗双糖を加えて40分弱火で炊く。
コツ・ポイント
蕎麦のかえしをモチーフにした醤油ダレで、和風中華そばなどによく合うタレです。
「かえし」とは
「かえし」とはラーメンのスープタレのことを言います。かえしには味が付いており、それを出汁で割って味を整えたらスープが完成します。
ラーメンを作るときに、器にタレを入れて、そこにスープを入れているのをテレビなどで見たことがあると思いますが、そのタレが「かえし」です。
かえしでラーメンの味が決まると言っても過言ではありませんので、お店によって試行錯誤しながら秘伝のかえし(タレ)を完成させていくのです。
因みにこちらのレシピは、蕎麦の「かえし」をモチーフにしております。
蕎麦の「かえし」とは、「煮かえし」という言葉が略されたもので、醤油・砂糖・味醂・日本酒を加えて寝かせて完成させます。完成後すぐに料理に使えますが、冷蔵庫で1~2週間寝かせることによって醤油の角が取れ、まろやかな味わいが熟成されます。蕎麦のつゆや、かつ丼の出汁、天丼の出汁などに使われます。