かえしで作る「ラーメン醤油ダレ」の作り方②
【プロ直伝】かえしを使ったラーメン醤油ダレの基本の作り方・レシピ
醤油ダレはすべてのラーメンの基本となるタレと言えます。元々塩ダレが基本であった中国のラーメンに、蕎麦の醤油かえしを入れて調味し始めたことから、中華そばという名前に至ったと言われています。まさに醤油こそが今日の日本のラーメンを確立させた立役者とも言える存在ですね。
醤油タレには大きく分けて以下の4つの作り方が存在します。
- タレを主体にした味:タレの味が主軸となるラーメンになる。
- スープを主体にした味:タレや塩分調整や、醤油・味噌・副材の香りを補う味作りとなる。
- 塩分の高い味:スープとの比率が低く、タレは少量でも味が強く出る。少量のタレの増減でも味に変化が大きい。
- 塩分の低い味:スープとの比率が高く、タレの量が多い。多少のぶれでも味の変化は少ない。
以上の基本4項目に、チャーシューのタレを使った作り方、乾物や出汁を加えて作る作り方、スープを加えて作る作り方など、93個の醤油ダレレシピを解説していきます。
この章では蕎麦などで使われる和風の「かえし」を使ったラーメン用の醤油ダレの作り方を解説します。
材料
- 醤油…1.8ℓ
- 味醂…180mℓ
- 砂糖…375g
作り方
- [A_ver]本かえし:加熱した醤油に砂糖と味醂を加える。
- [B_ver]生かえし:味醂を加熱して砂糖を加える。醤油を加える。
- [C_ver]:少量の醤油と味醂を加熱して砂糖を加える。少しに煮立ってきたら残りの醤油を入れる。
※A〜C_verのどの手法でも作れます。作成時に熟成させて、醤油の角を取ってから使用すると尚美味しいものに仕上がります。
コツ・ポイント
蕎麦のタレであるかえしの基本的なレシピです。実際にそばの返しを使いながらラーメンに仕立てている店もあります。
「かえし」とは
かえしとは「煮かえし」の事で、ラーメン業界では”スープで割る味付けのタレ”の事を指します。ラーメンの軸となるこのタレは、もともと塩ダレが基本であった中国のラーメンに、そばの醤油かえしを入れて調味し始めたことから、中華そばという名前に至ったと言われ、そこからラーメンのタレへと派生していきました。
「かえし」という名前の由来は、”醤油を煮返す”調理法からきており、「煮返し醤油」が「かえし」と呼ばれるようになっていったと言われております。これは江戸時代に考案された調味料だと言われており、複数種類の調味料をブレンドし工夫をした複合調味料です。