「煮豚」レシピ〜おせち料理の作り方(松本忠子レシピ)〜

年初めのおせち料理は、一年に一度の出会いの味。新しい年がより歳になるようにと心を込めて作ればこそ、家族はもとより、歳神様にも喜んでもらえるのだと思います。床飾りの掛け軸の富士山、おせちを収める蒔絵の重箱など、晴れの道具で新年を飾りつける。そんなめでたい日にこそ作りたいおせち料理のレシピを、松本忠子先生のレシピとして掲載していきます。


焼き豚より手軽に作れる煮豚は、作りおくと、ラーメンや中国風つけそばに応用できるほか、チャーハン、サンドイッチにといろいろに使い回しができるものです。これに限らず、一つの料理から展開させられる料理法を多く持っていることが、豊かな食卓作りに役立ちます。

※画像はイメージです

材料 

  • 豚もも肉(または肩ロース等好みの部位のかたまり)…700グラムを2本
  • 塩、こしょう…各適宜

煮汁

  • 水…4カップ
  • 酒…1カップ 
  • たまりしょうゆ…1/2カップ 
  • ざらめ…大さじ2
  • みりん…1/2カップ

香味野菜

  • にんにく…1かけ 
  • 皮つきしょうが…30グラム 
  • 長ねぎの青い部分…1本分
  • ししとう、長ねぎ…適宜
  • たこ糸、竹串…適宜

作り方 

①かたまり肉に塩、こしょうをたっぷりとふり、形を整えてたこ糸で軽く巻く。
②鍋に煮汁の材料を入れて一煮立ちさせ、香味野菜を加えて①を入れ、ふたをして中弱火で50分ぐらい煮る。ときどき肉を回しながらまんべんなく火が通るようにし、50分ほどしたらみりんを加え、さらに10分ほど煮て出来上り。煮汁はこして、たれとして添える。
③ししとうは縦に包丁の刃先で切れ目を入れ、長ねぎは3センチ長さに切り、竹串(あれば青竹の串)に刺し、グリルで焼いて②に添える。


●煮豚の汁はよい味が出ているので、たれのほかにそばやラーメンの汁に使ったり、にゅうめんに使うとよい。

お正月、仕事始めは肉料理から

例年暮れになると、我が家の大型の冷凍冷蔵庫と、別にある冷凍庫の二台は、おせちに関する食材で満杯になってしまいます。大晦日の夕方、それらが料理となりお重詰めにされて棚があくのと引換えに、今度はお正月用の肉が届きます。牛肉(すき焼き、ステーキ、ローストビーフ用)、豚肉(焼き豚用と薄切り肉)、鶏肉(雑煮用他)等々です。さすがに三十一日はそれらを冷蔵庫に収めるだけで精一杯。一夜あけるとお正月、作りおいたおせちとお雑煮でおとそを祝います。仕事始めは、元旦の夜の焼き豚のつけ込みからです。寒い時期なので北向きの部屋に一晩以上おいて、二日の夕方に焼き上げます。この焼き豚の作り方は、前著『お弁当万菜』でご紹介しましたので、本書では、さらに簡単に作れる煮豚をご紹介してあります。この煮豚、ごちそうにあきたときには誰もが好きなラーメンを作ることができます。煮汁をたれに使い、具に煮豚を細切りにしてねぎも同様に切り、ラー油としょうゆ、酢少々であえたものをのせるのですが、あっさりと好みの味に作ることができます。ちなみにラーメンスープの作り方は、煮汁を小鍋にとり、湯と酒少々を色を見ながら入れて、味の足りない分は市販のガラスープを少量と塩、こしょうで味を調え、熱します。

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注意事項

※著者「松本忠子」の『おせちと年末年始のおもてなし』より記載したレシピになります。
※著作権者本人様より掲載の許可をいただいております。

参考文献

■作品名:『おせちと年末年始のおもてなし』
■著者:松本忠子
■出版社:文化出版社