「きんかんのみつ煮」レシピ〜おせち料理の作り方(松本忠子レシピ)〜

年初めのおせち料理は、一年に一度の出会いの味。新しい年がより歳になるようにと心を込めて作ればこそ、家族はもとより、歳神様にも喜んでもらえるのだと思います。床飾りの掛け軸の富士山、おせちを収める蒔絵の重箱など、晴れの道具で新年を飾りつける。そんなめでたい日にこそ作りたいおせち料理のレシピを、松本忠子先生のレシピとして掲載していきます。


おせちを盛り込む重箱は、四段重ねのものが多く見られます。漢数字の四を与の字に代えて読ませることも一般的になっているようです。
お餅をいただくことの多いお正月なので、与の重には食をすすめ、口直しも兼ねることができる酢の物を中心に詰めています。焼き物も欠かすことのできない一品で、ここではまながつおの西京漬けを入れてありますが、たれに漬け込んだものも味がよいものです。ただ魚はあまり長く漬け込むと繊維がかたくなり身が縮こまりすぎてしまいますからご注意ください。焼くときも焦げやすいので、中火の遠火で焼き上げます。
中に詰めるごちそうは、紅白なますと焼き魚は私のおせちでは定番ですが、他の料理は年ごとに変えることもあり、自由に楽しめるのが与の重です。

※画像はイメージです

材料 

  • きんかん…20個
  • ざらめ…1カップ強
  • 塩…少々

作り方 

①水洗いしたきんかんの皮に、縦に4か所包丁目を入れる。
②鍋に①を入れてゆでる。黒いあくが出たら火を止め、ざるにあげてゆで水を捨てる。
③鍋を洗い、②のきんかんとざらめ、塩とひたひたの水に入れて火にかけ、弱火でゆっくりとやわらかくなるまで煮る。火を止めたらそのままおいて、さらにみつを含ませる。
④冷めたら③を指先で上下につぶし、包丁を入れた切れ目から竹串を使って種を取り出し、形を整える。

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注意事項

※著者「松本忠子」の『おせちと年末年始のおもてなし』より記載したレシピになります。
※著作権者本人様より掲載の許可をいただいております。

参考文献

■作品名:『おせちと年末年始のおもてなし』
■著者:松本忠子
■出版社:文化出版社