「鶏つくね煮」レシピ〜おせち料理の作り方（松本忠子レシピ）〜

2024年4月5日 2024年4月5日

外園史明 FUMIAKI HOKAZONO

年初めのおせち料理は、一年に一度の出会いの味。新しい年がより歳になるようにと心を込めて作ればこそ、家族はもとより、歳神様にも喜んでもらえるのだと思います。床飾りの掛け軸の富士山、おせちを収める蒔絵の重箱など、晴れの道具で新年を飾りつける。そんなめでたい日にこそ作りたいおせち料理のレシピを、松本忠子先生のレシピとして掲載していきます。

二の重には、すすめ肴を詰めます。おせちは作りおいて何日かはいただくものですから、いずれも冷めても味がぼけてしまわず、しかも日もちのいいことが条件となります。そのためによくよく火を通しておくことが大切です。
料理の名も、おめでたいお正月にちなんで、ゆり根の宝萊揚げなどとつけることにより、何やら新年から宝が舞い込んでくるようなうれしい気持ちになるのですから不思議です。
はまぐりの寿焼きは、古くから祝儀の宴席に欠かせない縁起物とされていて、金箔を少々はることによってさらに華やいだものになります。また、おせちを詰め合わせる料理の数は、奇数がおめでたいとされてはいますが、お重詰めにしたとき収まりがいいのが何よりと心得、宝萊揚げの上にのせた木の芽で計五種類としたしだいです。

材料

鶏ひき肉…500グラム
玉ねぎ（小）…1個
卵…1個
マッシュポテトの素…1/3カップ
だし汁…1/2カップ
酒…大さじ1
塩…小さじ1
砂糖…大さじ1
油…適宜

煮汁

だし汁…5カップ
酒…1/3カップ
砂糖…大さじ3
濃口しょうゆ…1/4カップ強

みりん…大さじ2

作り方

①市販のマッシュポテトの素に、分量のだし汁を熱くして注ぎ、混ぜ合わせて和風のマッシュポテトを作っておく。じゃがいもを蒸すか、ゆでてよくすりつぶし、そのまま使っても、もちろんいい。
②玉ねぎはみじんに切り、卵は軽くといておく。
③ボールに、①、②、酒、塩、砂糖を入れてよく合わせてから、鶏ひき肉を入れ、さらによく練り合わせる。
④フライパンに油を熱し、木しゃもじとペティナイフを使って③を小さめの小判形に形作りながら、落し焼きにする。両面とも焼くが、後で煮汁でじっくり煮含めるのできれいな焼き色がつけばよい。
⑤焼けたものはざるにとり、熱湯を用意しておいて回しかけ、油抜きをする。
⑥煮汁を鍋に煮立てて⑤を加え、浮いてくるあくを取りながら、30分ほど煮含める。
⑦最後にみりんを入れ、さらに10分ほど、照りよく煮上げる。