ニュータンタンとは？特徴・有名店・作り方を初心者にもわかりやす
minezaki
ニュータンタン完全ガイド｜特徴・歴史・作り方・人気店徹底解説
はじめに
「ニュータンタンメン」とは、神奈川県川崎市を発祥とするご当地ラーメンであり、全国のどのラーメンにも属さない唯一無二の個性派ラーメンです。
最大の特徴は、にんにく・ひき肉・溶き卵をベースにしたスープ。真っ赤な見た目とは裏腹に、辛さの中にまろやかさと優しさがあり、「一度食べたら忘れられない味」として多くのファンを魅了してきました。
もともとは、1964年に川崎市で生まれた町中華のメニュー。坦々麺という名前はついていますが、中国の担々麺とはまったく別物で、あくまで“川崎発のB級グルメ”として独自の進化を遂げたラーメンです。
特に、がっつり系の味わいながらもどこか家庭的で、風邪の時に食べたくなるような「体があたたまるラーメン」としても親しまれています。
また現在では、川崎市を中心にフランチャイズ展開する「元祖ニュータンタンメン本舗」を筆頭に、多数の派生店舗が存在し、関東全域で一大ジャンルを築くラーメンにまで成長。メディア露出やインスタント商品化も進み、じわじわと全国にファンを増やしています。
ニュータンタンメンは、ただの“ラーメン”ではありません。にんにくのパンチと卵の優しさが共存する、どこか懐かしくクセになる味わい。その独自性と熱量は、川崎の“ソウルフード”として今も色褪せることはありません。
目次
ニュータンタンの歴史
ニュータンタンメンのルーツは、1964年に川崎市で創業された「元祖ニュータンタンメン本舗」。
中国の「坦々麺」をヒントにしながらも、“にんにく・ひき肉・溶き卵”という独自のレシピで誕生したのがニュータンタンメンです。
高度経済成長期、重工業が集まる川崎で働く肉体労働者たちに向けて、スタミナがつく、体が温まる、がっつり食べられる一杯として支持されました。
その後は「ニュータンタンメン本舗チェーン」として全国展開を始め、現在は神奈川・東京を中心に40店舗以上を展開しています。
家庭でも作られる定番料理となり、川崎のご当地グルメとして地域に深く根付いているラーメンです。
3つの歴史的ポイント
- 1964年・川崎発祥のローカルラーメン
- 坦々麺ではなく「溶き卵×ひき肉×にんにく」の独自スタイル
- スタミナ系ラーメンとして肉体労働者に絶大な人気を獲得
ニュータンタンとは？
ニュータンタンメンの最大の魅力は、強烈なにんにくの香りと旨味、唐辛子のピリ辛感、そしてふんわりとした卵のまろやかさが一体となったスープにあります。
ひき肉の旨味がスープ全体に染み出し、ラーメンでありながらスタミナ料理のような力強さを持ちつつ、卵のやさしさで食べ疲れしない独自の味わいを実現しています。
スープは鶏ガラや豚骨ベースに、刻みにんにく、粗挽き唐辛子、醤油などを合わせたシンプルながら中毒性のある味わい。
麺はモチっとした中太ストレート麺が主流で、スープとの絡みも抜群。さらにご飯との相性も良く、「スープを飲み干し、ライスで締める」という楽しみ方も人気です。
また、提供スタイルも個性的で、「辛さレベル」を選べる店舗が多く、激辛ファンからマイルド派まで幅広い層に対応できるのも特徴のひとつです。
3つの特徴ポイント
- にんにく×ひき肉×溶き卵という唯一無二のスープ構成
- 辛さとやさしさの絶妙なバランスが中毒性を生む
- “ラーメン＋ライス”で完成するスタミナ系メニュー
ニュータンタンメンに合う食材
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ニュータンタンのスープの秘密｜味の決め手は“タレ”
ニュータンタンメンのスープは、にんにく・ひき肉・溶き卵というシンプルな3素材を中心に構成されており、それぞれが主役級の存在感を放ちつつ、絶妙なバランスで調和しています。
ベースとなるのは、鶏ガラや豚骨から取ったあっさり目の動物系スープ。そこに粗く刻んだ生にんにくをたっぷり投入し、香りと刺激を引き出します。さらに、炒めた豚ひき肉の旨味がスープに溶け込み、全体にパンチを加えるのがポイント。
最後に、溶き卵をふわりと流し込むことで、辛味とコクの中にまろやかさを加える“中和剤”の役割を果たします。唐辛子の辛さは段階的に調整可能で、マイルドから激辛まで幅広く対応。にんにくの香味・肉の旨味・卵の優しさが三位一体となるこのスープこそが、ニュータンタンメンを唯一無二たらしめる理由です。
スープのポイント
- 生にんにくの香りと刺激が主役級の存在感
- 炒めた豚ひき肉が旨味とコクをプラス
- 溶き卵が辛さを包み込み、まろやかに仕上げる
ニュータンタンの麺の特徴
ニュータンタンメンに使用される麺は、中太のストレート麺が主流。強烈なスープのパンチ力に負けないよう、しっかりとした弾力とコシを持つモチモチ食感が特徴です。
スープとの絡みも重視されており、溶き卵やひき肉がスープとともに麺にまとわりつくことで、ひと口ごとに濃厚な旨味を感じることができる設計になっています。
やや加水率が低めで、小麦の風味をダイレクトに味わえる仕様になっており、噛みごたえのある麺がスープの中で存在感を発揮します。
最近では、チェーン店やご当地店ごとに若干の差はあるものの、「ニュータンタンメン＝この麺」と言われるほど、スープとの相性を追求した“専用麺”が開発されている場合もあるのが特徴です。
麺のポイント
- スープに負けない中太ストレートのモチモチ食感
- 溶き卵・ひき肉がまとわりつくことで一体感ある味わい
- 小麦の風味と食べごたえを活かした専用麺設計も増加中
ニュータンタンのトッピング特徴
ニュータンタンメンは、トッピングが主役ではなく、スープそのものが主役のラーメンです。
そのため、いわゆるチャーシューやメンマといった定番トッピングは基本的に使用されず、具材は「にんにく・ひき肉・溶き卵」の三点セットがメインになります。
ただし、最近では店舗ごとにアレンジが広がり、チーズ・バター・もやし・ニラ・キムチ・チャーシューなど、トッピングを加えてオリジナル性を打ち出す店も増えています。
とくに人気なのが「溶けるチーズ」や「ニラ」などのコク・スタミナ系追加トッピングで、旨味と食べ応えがさらにアップします。
また、スープを最後まで楽しむ“締めのライス”が事実上の必須トッピング。ライスインすることで、まるで雑炊のようにスープの旨味を余すことなく堪能できます。に進化するラーメンとも言えます。
トッピングのポイント
- 基本トッピングは「にんにく・ひき肉・溶き卵」だけ
- アレンジでチーズ・ニラ・バターなどの追加が人気
- 締めのライス投入が“第2の主役”として定着
ニュータンタンで開業のポイント
ニュータンタンメンは他のラーメンジャンルと大きく異なり、専門性と独自性が高いため、競合が少なく、開業時の差別化がしやすいというメリットがあります。
また、スープや麺の再現性が高く、オペレーションが比較的簡単なのも、店舗運営のしやすさにつながっています。
特に「にんにく・ひき肉・溶き卵」の三大要素とベーススープさえ安定していれば、個人店舗でもクオリティの高いニュータンタンメンを提供できます。
独特の味がクセになるラーメンであるため、リピーター化しやすく、ファンを獲得しやすい業態としても注目されています。
開業のメリット
- 独自性が強く、他店との差別化が容易
- オペレーションがシンプルで、人手に依存しにくい
- スタミナ系メニューとしてランチ・夜の両方に強い
開業のコツ（3つのポイント）
- スープベースは業務用を活用して再現性を担保
- 辛さやトッピングでバリエーション展開を工夫する
- ライスやサイドメニューで客単価を上げる導線設計
ニュータンタンの再現レシピ
スープの材料
- 水…10ℓ
- 鶏ガラ…4kg
スープの作り方
- 骨に湯通しして血抜きを行う。湯通しした後、しっかり水洗いを行う。
- 水に骨を入れて、蓋を開けながら4時間弱火で炊き上げる。（スープが白濁しないよう気をつける）
- 途中減った分の水位は、加水しながら炊き上げる。
かえしの材料
魚介出汁
- 水…3ℓ
- 日本酒…1ℓ
- 煮干し…240g
- 出汁昆布…80g
- 干し椎茸…10g
かえし
- 塩…70〜90g前後
かえしの作り方
- 10時間以上水出しをした魚介出汁に、1ℓになるまで煮詰める。
- 最後に塩を加えて、味を調整したら完成。
ニュータンタンの材料
- 鶏ガラスープ…400mℓ
- 豚挽肉…100g
- ニンニク（スライス）…5g
- 塩ダレ…40mℓ
- 唐辛子…30g
- うま味調味料…2g
- 生卵…1個
ニュータンタンの作り方
- 鶏ガラスープに挽肉とニンニクを入れて煮込む。挽肉に火が入ったら、タレ、唐辛子、うま味調味料を加える。
- 溶き卵を少しず加える。ゆでた麺の入った丼に、スープを上から入れたら完成。
業務用スープを使った簡単バージョン
「本格的に炊くのは無理」という方には、業務用スープの活用もおすすめです。
クックピットでは、家系再現にぴったりの豚骨醤油スープやカエシも取り揃えています。
簡単レシピの材料
- 鶏清湯スープ（TC4）…150㏄
- 水…150㏄
- TB塩だれ…25㏄
- ラード…10㏄
- 手もみ麺＃16…1玉
簡単レシピの作り方
- 鍋に鶏清湯スープ（TC4）、水を入れ中火で火にかける。
- 別の鍋に水を入れ、沸騰させ手もみ麺＃16を入れゆでる。ゆであがった手もみ麺＃16は湯を切る。
- 温めていた器に、TB塩だれ、ラード、スープ、麺を入れて完成！！
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ニュータンタンの有名ラーメン店
ニュータンタンの有名ラーメン店を5店舗ご紹介します。
1位 元祖ニュータンタンメン本舗 （川崎本店）
中華そば 元祖ニュータンタンメン本舗 川崎本店（京町店）（神奈川県川崎市川崎区）は、1963年に創業されたニュータンタンメンの発祥店で、創業者・五十嵐源吉氏が作り上げたオリジナルスタイルを現代に伝える「元祖」として知られています。深化するニュータンタンの系譜を今に残す、本流の味を味わいたい方に、ぜひ訪れていただきたい名店です。
メニュー
・タンタンメン 930円
・ラーメン 720円
・タンメン 910円
店舗情報
- 店名：元祖ニュータンタンメン本舗 追分店（イソゲン）
- 住所：神奈川県川崎市川崎区大島上町18-5
- 営業：11:30 - 14:00、18:00 - 22:00
土・日・祝日 11:30 - 14:00、17:30 - 22:00 - 定休：水曜、第3火曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
2位 元祖ニュータンタンメン本舗 町田店（東京）
看板の「タンタンメン」は、鶏ガラベースのスープに粗みじん切りニンニク、溶き卵、挽き肉、唐辛子を加えた**“川崎式溶き卵タンタンメン”**。見た目は真っ赤ですが、辛さは「普通」「中辛」「大辛」「めちゃ辛」など段階調整可能で、ニンニクの香りと卵のまろやかさ、唐辛子の刺激が一体になります。
メニュー
・タンタンメン 910円
・みそラーメン 980円
・タンメン 980円
店舗情報
- 店名：元祖ニュータンタンメン本舗 町田店
- 住所：東京都町田市原町田3-7-2
- 営業：11:00 - 20:00
- 定休：水曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
3位 ラーメンタンタン（川崎市多摩区）
元祖ニュータンタン酒場 川崎東口店は、川崎発祥のニュータンタンメンを“居酒屋スタイル”で楽しめる新業態。鶏ガラスープ＋卵・ニンニク・唐辛子の辛旨タンタンメンを辛さ選べる形で提供し、そのガツンと来る味わいは居酒の〆にぴったりです。焼餃子や唐揚げ、ドリンクも充実し、飲兵衛にもご飯食べのみでも満足できる構成。
メニュー
・タンタンメン 830円
・チャーハンセット 700円
・タンタンスープ 630円
店舗情報
- 店名：元祖ニュータンタン酒場 川崎東口
- 住所：神奈川県川崎市川崎区砂子2-11-20 加瀬ビル133 2F
- 営業：17:00 - 00:00
金 17:00 - 03:00
土 11:30 - 15:00、17:00 - 03:00
日 11:30 - 15:00、17:00 - 00:00 - 定休：—
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
4位 ニュータンタンメン本舗 横浜西口店
中華そば 元祖ニュータンタンメン本舗 横浜店（神奈川県横浜市西区南幸2‑11‑7）は、川崎発祥のニュータンタンメンを横浜駅西口で味わえる直系店舗。2016年9月にオープンし、飲み帰りの〆ラーメンとして地元客にも好評です。「元祖ニュータンタンメン本舗 横浜店」は、川崎ソウルフードの味を横浜で気軽に楽しめる直系店舗として、辛さやニンニクのパンチを求める方にぴったりの一杯です。
メニュー
・タンタンメン 930円
・鬼辛タンタンメン 950円
・まぜタン 940円
店舗情報
- 店名：元祖ニュータンタンメン本舗 横浜店
- 住所：神奈川県横浜市西区南幸2-11-7 横浜西口藤澤ビル 1F
- 営業：11:00 - 15:00、18:00 - 23:00
金・土・祝日前 11:00 - 15:00、18:00 - 23:30 - 定休：水曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
5位 元祖ニュータンタンメン本舗 （大和代官店）
中華そば 元祖ニュータンタンメン本舗 大和代官店（神奈川県大和市代官）は、川崎発祥のニュータンタンメンを大和で味わえる直系の店舗です。2021年12月オープン、2024年7月にリニューアルされ、地域で根強い人気を誇ります。タンタンメン本来の“赤くないニュータンタン”とも称される優しい辛さながら、ニンニク感と卵のコクがしっかり感じられる一杯。ご飯をスープに投入する雑炊スタイルでも楽しめる、ニュータンタンの魅力を大和で体感できる名店です。
メニュー
・担々麺 910円
・醬油ラーメン 790円
・味噌ラーメン 950円
店舗情報
- 店名：元祖ニュータンタンメン本舗 大和代官店
- 住所：神奈川県大和市代官３丁目１３−２４
- 営業：11：30～15：00、17：30～22：00
- 定休：月曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
ニュータンタンQ＆A
Q1：ニュータンタンメンって「坦々麺」とは違うの？
A：まったく別物です。
ニュータンタンメンは四川風の担々麺とは違い、ゴマや芝麻醤は使わず、にんにく・ひき肉・卵をベースにした“川崎発祥のご当地ラーメン”です。
Q2：ニュータンタンメンは辛いですか？
A：辛さは選べます。
一般的にピリ辛〜激辛まで対応しており、「ひかえめ」「普通」「中辛」「大辛」「メチャ辛」など、店舗によって複数のレベルから選択可能です。
Q3：家庭で再現するのは難しい？
A：意外と簡単です。
にんにく・ひき肉・卵・唐辛子と鶏ガラスープさえあれば、家庭でも十分再現可能。
ただし、プロ仕様の味を目指すなら、業務用のスープベースや麺を活用すると格段にクオリティが上がります。
まとめ
ニュータンタンメンは、川崎発祥のご当地ラーメンとして半世紀以上にわたり愛されてきた、唯一無二のスタミナ系ラーメンです。
特徴的なのは、シンプルながらも圧倒的なパンチ力を持つ「にんにく・ひき肉・卵」の三大素材と、鶏ガラベースの辛口スープが生み出す中毒性のある味わい。
中太ストレート麺との絡みや、締めのライスでの楽しみ方など、“ラーメンでありながらラーメンを超える存在感”を持っています。
専門性が高いため、差別化した業態としての開業にも非常に向いており、再現性も高いため個人店にもおすすめのジャンルです。
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