陽春麺(ヤンチュンメン)の作り方①
【プロ直伝】ヤンチュンメンの基本の作り方・レシピ
ラーメンのルーツとも言える中国のスープを分類する。この中国からの食文化は広く世界中に大きな影響を与えているが、とりわけアジア各国の麵料理は、日本のラーメンをはじめ大きな影響を受けているといえよう。
①濃度による湯の分類をする。
「上湯」「清湯」「白湯」と出来上がっていくスープの濃度で分類されている。上湯は基本の一番スープ。副材のうま味を引き立てる調味料的な役割を担うようなスープでもある。清湯は鶏肉や豚肉を使った澄んだスープ。白湯は鶏、鶏の脚、豚肉、豚骨などで作った白濁したスープ。
②素材による湯の分類をする。
動物スープ(ホン湯)
- 清湯(チンタン):鶏肉や豚肉などで作ったスープ
- 鶏湯(ジータン):鶏肉や鶏ガラで作ったスープ
- 毛湯(マオタン):豚肉や豚骨、鶏ガラで作ったスープ
- 白湯(パイタン):毛湯の材料に豚の脂身や豚足、鶏の脚などを加えて作ったスープ
- 肉湯(ロウタン):豚肉、豚骨で使ったスープ
- 干貝湯(ガンベイタン):貝柱で作ったスープ
植物スープ(素湯スータン)
- 香菇湯(シャングウタン):干し椎茸を使ったスープ
- 豆芽湯(ドウヤータン):豆もやしを使ったスープ
- 蔬菜湯(シューツァイタン):野菜2~3種を使ったスープ
③清濁による湯の分類をする。
- 清湯(チンタン):肉のたんぱく質を使って澄ませたスープ
- 白湯(パイタン):毛湯の材料に豚の脂身や豚足、鶏の脚などを加えて作ったスープ
④質による湯の分類をする。
- 上湯(シャンタン):基本の一番スープ
- 頂湯(ディンタン):高湯ともいう上等なスープ。上湯をベースに材料を加えて作る
- 二湯(アールタン):二番スープ。残った材料に水を加えて作る。
基本ベース
■ベース:鶏+豚
■タイプ:醤油
材料
- 水…1リットル
- 丸鶏…250g
- 金華ハム…250g
完成量…1人前
作り方
- 丁寧にスープを取る。
コツ・ポイント
スープと麺だけの素ラーメンである。光麺、清湯麺とも呼ばれる。江蘇州や上海などでよく食べられる。レシピは店ごとに様々だが澄んでいて、きれいなものが多い。
陽春の由来は、西太后が好きであったからという説以外にもある。中国歴の10月を小陽春と呼び、隠語的に10を言う。陽春麺が一杯10文銭だったことより、陽春麺と呼ばれるようになったらしい。唐辛子のタレや黒酢で味の変化を楽しんだり、雪菜を入れて雪菜麺にしたりとバリエーション豊かである。いわゆるベースとなる。
推奨の組み合わせ
■麺:魚肉と卵で練った白く細い麺
■タレ:醤油
■香味油:ごま油
■トッピング:ねぎ