つけ麺とは？特徴・有名店・作り方を初心者にもわかりやすく解説
minezaki
つけ麺完全ガイド｜特徴・歴史・作り方・人気店徹底解説
はじめに
「つけ麺」と聞くと、ラーメンとは違う独特の食べ方や、濃厚なスープが特徴の一杯を思い浮かべる方も多いでしょう。もともとはラーメンの派生的な位置づけだったつけ麺ですが、今ではひとつの確立されたジャンルとして、全国に専門店が続々と誕生しています。東京都心の有名店から地方のラーメンイベントまで、つけ麺はその食べごたえとアレンジの幅広さで、若年層〜シニア層まで幅広い世代から人気を集めています。
「ラーメンよりも麺をしっかり楽しめる」「スープが冷めにくい」「食べるペースを調整しやすい」といった点が、つけ麺ならではの魅力。さらに、近年では「昆布水つけ麺」や「スパイス系つけ麺」「ベジポタつけ麺」など、進化系のつけ麺も登場し、専門性と差別化のしやすさから飲食店の新業態としても注目を集めています。
本記事では、つけ麺の特徴やスープ・麺・トッピング構成の違い、開業のポイントから再現レシピ、有名店まで、つけ麺に関する情報を網羅的にご紹介。これからつけ麺をメニューに取り入れたい方や、新たに専門店を立ち上げたい方に向けて、業務用食材の活用方法や無料サンプルのご案内も含め、実践的な情報をお届けします。
目次
つけ麺の歴史
つけ麺の起源は、1950年代の東京・東池袋にあります。考案者として広く知られているのが、「大勝軒」の創業者・山岸一雄氏。彼がまかないで食べていた“スープに麺をつけて食べる”スタイルをヒントに、1955年頃から「特製もりそば」としてお店で提供したのが、つけ麺の始まりだと言われています。
当初は一部の常連向けだったこのメニューが徐々に評判を呼び、濃い目のスープと冷水で締めた麺というスタイルが人気に。1990年代以降は「六厘舎」や「TETSU」といった新世代のつけ麺専門店が台頭し、“濃厚魚介豚骨”などの味のバリエーションが広がりました。
近年では「昆布水つけ麺」や「ベジポタ系」「スパイス系」など、ラーメンの技術を活かした進化系つけ麺が続々登場。つけ麺は、まかない発祥というシンプルな出自から、独自の文化とファン層を持つラーメンの一大ジャンルへと進化しています。
つけ麺とは？
つけ麺は、ラーメンの一種でありながら、スープと麺を分けて提供するスタイルが最大の特徴です。濃厚なスープに冷水で締めた麺を浸して食べることで、麺のコシや風味をより強く感じられるのが魅力。スープは魚介豚骨や鶏白湯、味噌など多様で、最後に割りスープを加えて飲み干す楽しみもあります。
また、麺量を多めに設定する店が多く、食べごたえも抜群。スープの濃度・麺の太さ・トッピングの個性によって、多様なバリエーションが生まれており、ラーメンファンから根強い人気を集めています。
- 麺とスープを分けて提供する独特なスタイル
- 冷水で締めた麺のコシと風味を存分に楽しめる
- スープの濃厚さと割りスープで最後まで満足感◎
つけ麺におすすめな食材
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つけ麺のスープの秘密
つけ麺のスープは、ラーメンに比べて濃度が非常に高く、粘度のある仕上がりが一般的です。これは、冷水で締めた麺にしっかりと絡ませるための工夫で、動物系×魚介系のWスープや、鶏白湯、味噌ベース、ベジポタなど多様なバリエーションが展開されています。
さらに、一杯の満足度を高めるために具材が入っていることも多く、スープの中でチャーシューやネギが主役級の存在感を放つ場合も。食後は「割りスープ」で薄めて飲み干せるよう設計されており、最後の一滴まで楽しめるのがつけ麺ならではの醍醐味です。
- 高濃度・高粘度で麺によく絡む設計。
- 動物系＋魚介系のダブルスープが主流。
- 割りスープで味の変化と完食まで楽しめる。
つけ麺の麺の特徴
つけ麺に使われる麺は、一般的なラーメンよりも太く、加水率が高めなのが特徴です。これは、冷水で締める工程によって食感がより際立ち、モチモチとした弾力とコシを強く感じられるように設計されているためです。太麺であってもダレにくく、スープにしっかり絡むように工夫されています。
また、小麦の香りが豊かに広がるよう、国産小麦や全粒粉を使用した麺も人気です。麺そのものの存在感が強いため、麺量はラーメンより多く設定されることが多く、食べごたえのある満足感がつけ麺の魅力でもあります。
- 太麺×高加水でモチモチ＆コシのある食感。
- 冷水で締めて小麦の風味と弾力を引き立てる。
- 麺の存在感が強く、満足度の高い食べ応え。
つけ麺のトッピング特徴
つけ麺では、スープとは別皿または盛り付け済みで提供されることが多く、見た目のインパクトと実用性を両立したトッピングが特徴です。定番はチャーシュー・味玉・メンマ・のり・ネギなどで、濃厚なスープに負けないよう、しっかり味付けされた具材が好まれます。
また、低温調理チャーシューや炙りチャーシュー、ほぐし肉、野菜、すだち、昆布、柚子皮など、彩りや清涼感を加えるトッピングも人気です。味変やビジュアルの演出としても有効で、専門性と個性を表現できるポイントにもなります。
- スープに負けない濃いめの味付け＆大判チャーシューが定番。
- 柑橘や薬味系トッピングで味変・清涼感をプラス。
- 盛り付けの自由度が高く、個性を演出しやすい。
つけ麺で開業のポイント
つけ麺は、ラーメンに比べて調理オペレーションがシンプルなため、開業初期から安定した提供がしやすい業態です。特にスープは濃厚な少量提供で済むため、ロスを抑えながら満足感を提供できるのが特徴。また、麺量が多く価格設定も高めにできるため、客単価を上げやすく収益性が高い点も魅力です。
さらに、つけ麺は“専門性”を打ち出しやすく、他店との差別化がしやすい**ジャンル。シンプルながら奥深い構成により、再訪率やSNSでの拡散も期待できます。トレンドの「昆布水つけ麺」などを取り入れることで、ブームにも乗りやすい戦略的な業態です。
メリット
- 調理が比較的シンプルで、提供が安定しやすい。
- スープ・麺の設計次第で高単価＆高回転が狙える。
- 専門性を打ち出しやすく、差別化に強い。
開業のコツ
- スープは業務用ベースを活用し、味の安定と効率化を図る。
- 麺の存在感とトッピングで“映える盛り付け”を意識。
- 昆布水・割りスープ・味変など、話題性ある仕掛けを取り入れる。
つけ麺の再現レシピ（濃厚魚介つけ麺）
スープの材料
- 水…10ℓ
- 豚骨…4kg
スープの作り方
- 胴ガラに湯通しして血抜きを行う。湯通しした後、しっかり水洗いを行う。
- 材料を寸胴に入れて、6時間強火で炊き上げる。
- 途中蒸発して減った水は足しながら、追加で1時間炊き上げたら完成。
かえしの材料
- 薄口醤油…100mℓ
- 日本酒…25mℓ
- うま味調味料…10g
かえしの作り方
- すべてを混ぜたら完成。
つけ麺の材料
- 豚骨スープ…200mℓ
- 醤油かえし…35g
- 粉鰹…60g
- 太麺…1玉
- 豚バラチャーシュー…適量
つけ麺の作り方
- 丼を温める。
- 温めた丼に、かえし、スープを注ぎ、粉鰹をまぶす。
- 麺を5-6分間茹で、麺線を整える。
- 別皿に麺とチャーシューを盛ったら完成。
業務用スープを使った簡単バージョン
「本格的に炊くのは無理」という方には、業務用スープの活用もおすすめです。
クックピットでは、家系再現にぴったりの豚骨醤油スープやカエシも取り揃えています。
簡単レシピの材料
- 鶏白湯スープ（TBN）…150㏄
- Mタレ改…50㏄
- 胚芽麺＃12…1玉
- 角煮チャーシュー…適量
簡単レシピの作り方
- 鍋に鶏白湯スープ（TBN）、を入れ中火で火にかける。
- 別の鍋に水を入れ、沸騰させ胚芽麺＃12を入れゆでる。ゆであがった胚芽麺＃12は湯を切り水でしめ皿に盛る。
- 温めていた器に、Mタレ改、スープを入れる
- 角煮チャーシューをトッピングして完成！！
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つけ麺の有名ラーメン店
最後に、つけ麺好きならぜひ訪れてほしい有名店をいくつかご紹介します。
1位 六厘舎（東京・大崎）
つけ麺ブームの火付け役として知られる名店。極太麺と濃厚魚介豚骨スープの組み合わせは、多くのつけ麺ファンに衝撃を与えました。東京駅構内の「東京ラーメンストリート店」は連日行列。
つけ麺の“原点”を守りながら洗練された味わいを提供する名店で、初心者から濃厚好きまで幅広く支持されています。スープは豚・鶏・野菜を長時間煮込み、濃厚ながら醤油のキレと魚介の旨味が絶妙に調和。極太の全粒粉入り縮れ麺が強いコシと小麦の風味を備え、絡めて食べると満足感が非常に高い構成です。
メニュー
・つけめん 950円
・生七味つけめん 1,050円
・特製つけめん 1,150円
店舗情報
- 店名：六厘舎 東京駅東京ラーメンストリート
- 住所：東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 B1F 東京ラーメンストリート内
- 営業：07:30 - 09:30 10:00 - 23:00
- 定休：
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
2位 とみ田（千葉・松戸）
ミシュラン掲載経験もある超有名店。濃厚魚介豚骨スープと自家製極太麺の完成度は圧倒的。整理券制で朝から大行列ができる、日本トップクラスのつけ麺専門店です。
一杯で得られる“濃厚さと上品さの融合”は、まさにとみ田以前・とみ田以後と評価される独自世界。つけ麺文化の象徴的存在として、ラーメンファンなら一度は味わいたい至高の名店です。提供は予約制または整理券制で、朝から並ぶスタイル。地元・全国から訪れるラーメン愛好者が絶えず、TRY大賞4年連続受賞など数々の賞に輝く実力店です。
メニュー
・つけめん (TOKYO-X豚骨魚介)（並・200g） 2,000円
・つけめん (TOKYO-X豚骨魚介)（大・350g） 2,200円
・らぁめん (TOKYO-X純粋豚骨)（並・160g） 2,000円
店舗情報
- 店名：中華蕎麦 とみ田
- 住所：千葉県松戸市松戸1339 高橋ビル 1F
- 営業：11:00 - 15:00
- 定休：水曜日※不定期にお休みさせていただく場合がございます。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
3位 つじ田（東京・御茶ノ水）
「すだち＆黒七味で味変」が代名詞の人気店。上品で濃厚な魚介豚骨スープと、計算された麺・トッピングのバランス感が魅力。女性客にも人気が高い一杯。
中華蕎麦 つじ田 神田御茶ノ水店（つけ麺 つじ田）は、2005年創業以来、東京・神田小川町／御茶ノ水エリアを代表する濃厚豚骨魚介系つけ麺の名店。濃厚ながらキレのあるスープと、弾力ある極太中太ストレート麺が特徴で、開店から長年行列が絶えません。麺の約1/3を食べた所で「すだち」を搾り、最後には原了郭の「黒七味」を振って味変を楽しむのが“つじ田流”。締めにはスープ割りを頼んで最後まで堪能できます。
メニュー
・濃厚特製つけ麺 1,320円
・濃厚味玉つけ麺 1,210円
・濃厚つけ麺 1,060円
店舗情報
- 店名：つじ田 肥後橋店（TSUJITA）
- 住所：大阪府大阪市西区江戸堀1-10-1 肥後橋第21松屋ビル 1F
- 営業：11:00 - 22:00 土・日・祝日 11:00 - 21:30
- 定休：
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
頑者（がんじゃ）（埼玉・川越）
とみ田の流れを汲みながらも、甘めのつけ汁と太麺で独自進化。地元密着型でファンが多く、埼玉県内でも屈指の人気を誇るつけ麺店。
頑者（がんじゃ）本店（埼玉・川越）は、「つけ麺ブーム」の火付け役とされる名店で、自家製の極太ストレート麺と魚介×動物のWスープ、魚粉を大胆に使ったスタイルで知られています。2000年に川越で誕生し、現在は関東を中心に約10店舗程度展開する「つけ麺界のパイオニア」です。卓上には酢、一味唐辛子、黒胡椒、にんにくなどの味変調味料が揃っており、食後にはスープ割りも楽しめます。提供後すぐに麺を完食できるよう、回転制システムを取り入れており、行列覚悟で訪問する価値ありの実力派店舗です
メニュー
・ラーメン 700円
・野菜ソバ 1,000円
・チャーシューメン 1,000円
店舗情報
- 店名：中華ラーメン うえだ
- 住所：東京都中央区月島3-14-11 1F
- 営業：11:30 - 14:00 18:00 - 23:59 土・日 17:30 - 23:59
- 定休：月曜日
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
5位 麺屋 一燈（東京・新小岩）
濃厚な鶏白湯と魚介のWスープに、滑らかな太麺を合わせた上品系つけ麺の代表格。特製つけ麺はチャーシュー・味玉・ワンタンなど豪華な内容で、行列が絶えません。
麺屋 一燈（めんや いっとう／東京・新小岩）は、全国屈指のつけ麺名店として知られ、魚介と鶏白湯を融合した濃厚スープと香り豊かな自家製極太麺が特徴です。看板メニュー「特製濃厚魚介つけ麺」は、真空低温調理の豚肩ロース・豚バラ・鶏チャーシュー、味玉など多彩な具材が豪華にトッピングされ、つけ汁には白髪ねぎや鶏つみれが加わります。清潔な空間と丁寧な提供スタイルにも定評があります。
メニュー
・濃厚魚介つけ麺 1,080円
・半熟味玉濃厚魚介つけ麺 1,230円
・特製濃厚魚介つけ麺 1,680円
店舗情報
- 店名：麺屋一燈（いっとう）
- 住所：東京都葛飾区東新小岩1-4-17
- 営業：11:00 - 15:00 18:00 - 21:00
- 定休：年末年始・夏季休業・設備点検のための臨時休業あり
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
つけ麺Q＆A
Q1.ラーメンとつけ麺の一番大きな違いは何ですか？
A. 最大の違いは「スープと麺が別々に提供されること」です。麺は冷水で締められることが多く、コシが強くなり、スープは濃厚に仕上げられます。そのため、一口ずつ浸して食べるスタイルが特徴です。
Q2. つけ麺のスープはラーメンのスープと兼用できますか？
A. 濃度や味の設計が異なるため、基本的には専用スープが望ましいです。ただし、ラーメンスープをベースに魚介や香味油を加えるなどのアレンジで対応できる場合もあります。
Q3. 飲食店でつけ麺を提供する場合、特別な設備は必要ですか？
A. 基本的には通常のラーメン設備（寸胴、湯切り機など）で対応可能です。冷水で麺を締めるための冷水槽や製氷機があると品質を安定させやすくなります。
まとめ
つけ麺は、ラーメンとは異なるスタイルと楽しみ方を持ち、専門店や個性派メニューとして根強い人気を誇るジャンルです。濃厚なスープとコシのある太麺、そして自由度の高いトッピング構成が、他店との差別化や話題性を生み出す大きな武器になります。
また、調理オペレーションの安定性や高単価・高満足度という点からも、つけ麺は飲食店の新規開業や既存店のメニュー追加に適した業態です。トレンドに合わせて「昆布水つけ麺」や「スパイス系」などの変化球を取り入れることで、時代にフィットした魅力的な一杯を作ることができます。
もしこれからつけ麺業態にチャレンジしたい方は、まずはスープやタレの再現性、麺との相性、トッピング構成のバランスを試してみるのがオススメです。
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