ラーメン屋はみんな使っている!?「業務用ラーメンスープ」を徹底解説!

近年のラーメン屋のほとんどは『業務用ラーメンスープ』を仕入れて、ラーメンを作っています。一般的なラーメン屋のイメージといえば、何時間にも渡って寸胴をかき回し、原料である動物の骨を炊き上げ、濃厚なスープを作り上げてるのを想像されるかと思いますが、現代ではこのような昔ながらの作り方をしているお店はほとんど存在しなくなってきているのです。
では、なぜお店でスープを炊かなくなってきているのか?それは、最近の労働環境基準や、その他のコスト増、人材確保の問題など様々な課題も発生しているためです。普通にお店でスープを炊く場合、その作業だけで労働時間が8時間前後増えてしまうため、店舗展開や経営問題を考えると、スープ作りの工程を外注化し、納品されたスープをベースにお店で味付けして販売するという工程がラーメン屋を経営していく上で、理にかなっているのです。
この記事では、業務用ラーメンスープとは何なのか、各社どういった違いがあるのかを解説させていただきます。
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目次
- 「業務用ラーメンスープ」ってどういう物?
- 業務用スープを使うメリットとデメリット
- 業務用ラーメンスープの種類
- ①お店でスープ炊き上げる(スクラッチ型)
- ②無添加の冷凍スープを仕入れる
- ③濃縮の冷凍スープを仕入れる
- ④チルド(冷蔵)の濃縮スープを仕入れる
- ⑤常温のスープタレを仕入れる
- 最後に
「業務用ラーメンスープ」ってなに?

業務用ラーメンスープとは、ラーメンの命とも呼べる『スープ』をお店で炊くのではなく、外注でスープ製造だけを別の会社に依頼したり、既に販売されている業者専用のラーメンスープ(NBスープ)を仕入れることを指します。
一口に「業務用ラーメンスープ」と言っても複数の種類が存在しますが、お店で炊くのと同クオリティの業務用スープや、すでに味付けされた状態の業務用スープなど、お店でのオペレーションに合わせ様々な種類と業者が存在しています。
業務用スープを使うメリット
とデメリット


近年のラーメン屋では当たり前となっている業務用ラーメンスープですが、『味』などを左右する重要な問題から、経営をしていく上での『コスト面』や『運営』に関する問題など様々な観点で、業務用ラーメンスープを使うメリットとデメリットを解説していきます。
基本的なメリットとデメリットは以下のようになります。
<メリット> |
---|
味の安定化 |
労働時間の短縮化 |
味が盗まれない |
多店舗経営への対応 |
光熱費が下がる |
<デメリット> |
---|
味が落ちる可能性がある |
ストッカーが圧迫される |
コストが上がる |
以上のように、業務用ラーメンスープを使うことで非常に多くのメリットを受けることができます。中でも一番大きなメリットは、労働環境を良くすることができるという点です。一方で商品原価という観点から考えた場合、コストが上がるという最大のデメリットが発生します。
業務用ラーメンスープを使うメリット
ラーメン屋で一番大変な労働は、ラーメンスープを炊く作業です。
スープ種類によって炊く作業時間に差はありますが、博多ラーメンのとんこつ白湯スープですと、10時間以上炊く必要があり、その労働時間を誰がまかなうのかと言った問題が常に付きまといます。


上記図のように、博多ラーメン店を経営する場合、1日のスケジュールが営業時間よりスープや材料の仕込み時間で圧迫してしまい、睡眠時間はもちろん、自分の趣味の時間や家族と過ごす時間すらなくなってしまうのが現状です。
また、このスープ作りという作業を別のスタッフなどにやらせてしまうと、味のレシピが盗まれてしまうといったリスクも付きまといます。
そして、店舗展開やフランチャイズ展開を行う場合、味を安定させつつ全国にスープを行き渡らせるシステムを構築する必要が出てきます。そうなってくると、1店舗1店舗でスープ作りを行うのには限界があるので、業務用ラーメンスープを使って、店舗展開を行っていく必要も出てきます。
このように、ラーメン店経営をしっかり“ビジネス”という視点で見ていった場合、業務用ラーメンスープを活用するということは必須事項となってきます。
業務用ラーメンスープのデメリット
一方でデメリット部分として、スープ原価を落としていきたい場合、スープを科学的に調合していく必要があります。科学的に調合するということは、人工的に似た味を作り出すということなので、味が落ちていってしまう可能性は発生します。
また、お金に関する面でもデメリットは存在します。
お店でスープ炊きをする際の費用は、スープ作りの原料代と光熱費を都度払っていけば良いのですが、業務用スープを仕入れる場合、スープメーカーと新しく契約しなければなりません。その際、保証金や契約金が必要になってきます。
保証金は基本的には、月間使用料の2ヶ月分を保証としてメーカーに預け入れする必要があります。
このように、ただ業務用スープに切り替えると言っても、追加資金なども必要になってくる可能性があることは頭に入れておかなければなりません。
以上のように、ラーメン経営をする上で業務用スープを使うということは今日のラーメン店では切っても切れない仲と言え、一部デメリットはあるものの、非常にメリットが多い現状があります。
業務用ラーメンスープの種類


1口に業務用ラーメンスープと言っても、いくつかの種類があり、それぞれメリット・デメリットも存在しています。ここではそれぞれの業務用スープの特徴や、どんなお店に向いているのかなどを解説していきます。
まず、業務用ラーメンスープの種類として主に以下の5つがあります。
品質と価格帯で比べると以下のような形になります。↓↓


①お店で「スープ炊き上げる」
(スクラッチ型)


お店で炊き上げるスープのことを指します。炊き上げる重労働は必要になりますが、出来立てのフレッシュで美味しいラーメンを出せるのが特徴です。お店でスープを炊き上げることでのメリットとデメリットは以下のようになります。
<メリット> |
---|
材料費だけで製造できるため安い |
オリジナル製を強く出せる |
最高にフレッシュなスープを提供できる |
<デメリット> |
---|
味の安定が難しい |
味が盗まれるリスク |
寝る暇がない |
こんなお店にオススメ
店舗数がまだ2店舗以下の場合、味にこだわって手作りスープを提供することでお客様が安定的に定着し、お店のブランド認知をしっかり獲得することができます。
一方で店舗展開を考えた場合、3店舗目以上の経営では業務用ラーメンスープの導入をオススメします。
②「無添加の冷凍スープ」を仕入れる(ストレートスープ)



冷凍無添加スープとは、お店で炊き上げる工程と同じものを工場で大量生産し、業務用のスープとしてお店に販売するスープのことを指します。
このようなスープは“ストレートスープ”と呼ばれ、冷凍状態で届くスープを解凍するだけで8時間ほどのスープ工程を一気に飛ばすことができます。
そのストレートスープは、なんと言っても業務用スープの中で一番美味しいため、行列を作る有名店やミシュラン店などはこっそりストレートスープ使用していることが多いです。
しかし、工場で炊き上げ冷凍便でスープを運ぶため、他の業務用ラーメンスープと比べるとどうしてもコストは上がってしまうというデメリットも存在します。
<メリット> |
---|
業務用の中で一番美味しい |
味が安定する |
味が盗まれない |
<デメリット> |
---|
商品コストが高い |
冷凍のため取り扱いが難しい |
冷凍のため送料が高い |
こんなお店にオススメ
店舗経営がまだ10店舗以下のお店にはストレースープの導入がオススメです。
店舗がようやく広がり始め、今から全国的に認知を広げていこうとするタイミングでは、まだ味でしっかり戦っていかなければなりません。味で固定客を獲得しつつ、店舗オペレーションを簡易化させるという2つの大きな業務改善をしなければなりません。このような店舗のステージの場合では味でしっかり戦えるストレートスープで経営しながら、10店舗の壁を越えていかなければなりません。
主に取り扱っている業者




③「濃縮の冷凍スープ」を仕入れる


濃縮冷凍スープとは、無添加冷凍スープをベースに短時間で炊き上げたスープを大型の圧力鍋に掛け、濃度の高い濃縮スープに仕上げた物を冷凍してお店に届けるスープです。
濃縮して作り出すので、お店ではお湯で希釈(割って)伸ばして作るスープになります。そのため、原価を下げた価格で提供することができ、無添加冷凍スープと比べるとコストは低下する傾向にあります。
しかし、コストを下げるために濃縮に掛けるデメリットとして、濃縮臭という独特に臭みが発生してしまいます。これはフレッシュ感が少なく、味に深みがなくなってしまう傾向が高いのです。それをカバーするために、化学調味料などで補ってあげる必要があります。
<メリット> |
---|
ストレートスープに比べコストが下がる |
中の上程度のクオリティを維持できる |
<デメリット> |
---|
冷凍のため取り扱いが難しい |
冷凍のため送料が高い |
濃縮臭が発生する可能性がある |
こんな方にオススメ
店舗経営が10店舗を超えてくるお店には濃縮スープの導入がオススメです。
店舗経営が軌道に乗り始め、一気にブランド認知を広げていくタイミングではコストの見直しも同時に始めなければなりません。
ストレートスープで多店舗展開をするには、売値の見直しが必要となります。売値の見直しが難しい場合には濃縮スープを使うことでコストダウンを図る必要があります。
しかし、濃縮スープは無理に圧を掛けて製造するため、スープが日焼けをしてしまい“濃縮臭”という臭みが発生してしまう場合があるので、タレや香味油などで調整する必要があります。
主に取り扱ってる業者
④「チルド(冷蔵)の濃縮スープ」を仕入れる


濃縮冷凍スープをチルド(冷蔵)にしたスープです。冷凍ではない分、取り扱いや冷凍送料を下げることができるスープです。
冷凍からチルドにするために、科学的に調合したスープとなるので添加物が増え、味は冷凍に比べ質は低下する傾向にあります。そのため、近年では同じような製造だと常温で作った方がメリットが多いので、近年ではほとんど採用されなくなっているスープになります。
<メリット> |
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濃縮の冷凍スープに比べコストが安い |
冷凍よりチルドのため取り扱いが容易 |
<デメリット> |
---|
添加物濃縮、味の質が下がる可能性がある |
こんなお店にオススメ
お店の冷凍ストッカーの容量の問題などで、冷凍スープを取り扱えないが、濃縮スープを使用したいお店にオススメです。
冷凍ではなくチルド商品となることで、冷凍より取り扱いが容易となることでストッカースペースを今までより気にしなくて良くなります。添加物を配合して製造するためインスタントに近くなってきてしまうため、香味油などでいかにプロの仕上がりに出来るかが鍵になります。
主な取り扱ってる業者




⑤「常温のスープタレ」を仕入れる


常温型のスープタレとは、ラーメンタレ(かえし)にスープの素を入れて科学的に調整して作り出したスープのことを指します。別名、「業務用ラーメンの素」とも言います。
味は炊き上げたスープとは異なり、添加物で作り出すためどうしても質は低下してしまいがちです。言ってしまえば製造工程はインスタントラーメンのスープと同じ工程になります。
最大の特徴としては、最もコストが安い業務用ラーメンスープであり、常温形式のため送料も安く済みます。そのため低単価でラーメンを販売したい方には必須の業務用スープとなっています。
<メリット> |
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最もコストが安い |
常温のため管理・送料ともに安い |
オリジナルの味を低価格で作れる |
<デメリット> |
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味は最も質が低い |
こんなお店にオススメ
店舗経営が10店舗を超えて、全国的に展開を検討するお店には一番最初に上がる選択肢のスープになります。常温加工で一気に製造するため、取り扱いやコスト面が安く、利益を上げる事を考えると真っ先に選択するスープになります。
安価で取り扱いが簡単な分、味は行列店やミシュラン店に比べるとどうしても劣ってしまうのが現状です。常温スープに加工するためには、塩分濃度を高めたり、添加物や防腐剤などを加えていく必要があるため、変な匂いや塩分が高いなど味作りをする上でのデメリットは発生します。
しかし、近年成功している全国チェーンのお店はこの問題を超えて成功しているため、次のステップを考えた場合、どうこのスープをうまく取り扱っていくのかを検討していく必要があります。
主な取り扱い業者
おすすめの業務用ラーメンスープ




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